コードの度数表記
音楽理論を学んでいることによって数えきれないほどの恩恵を受けることが出来ます。
作曲が出来る、アレンジが出来る、演奏の幅が広がる。など様々です。
ただし、たくさんの事を学ばなければ実践に使えるレベルの知識は身に付きません。
今回は、その1歩目をとして、「コードの度数表示」をご紹介していきたいと思います。
ダイアトニックコードを度数表記にする
まず初めに、ダイアトニックコードとは何か覚えているでしょうか?
あるスケール上に出来た3和音 or 4和音の事でしたね。
以前、ダイアトニックコードをご紹介したページでは触れませんでしたが、 [Key:C (Cメジャースケール)] と [Key:D (Dメジャースケール)]のダイアトニックコードを比べてみましょう。
そもそも基準の音が違うのでルート(根音)は変わっていますが、ルート以外は同じコードネームが順に並んでいます。
基準音から同じ音程で並べられたスケールを同じ条件でコードにしていくわけですから、それもそのはずです。
コード進行の分析をする際は、「音程」「度数」を基準として考えていく為、コードのルートを度数(ローマ数字)に置き換えて表します。
どういうことかというと、CメジャースケールはCをⅠM7とし、Ⅱm7、Ⅲm7、ⅣM7…】と割り振っていきます。(下の画像をご覧ください。)
要は基準音に対して、1度メジャーセブン、2度マイナーセブン、3度マイナーセブン… というような扱いをしていきます。
※Keyが変わっても、メジャースケールのダイアトニックコードの度数表記は同じです。
実際にアナライズ(分析)してみる
では、実際にアナライズをしてみましょう。
例えば Key:G として、【 GM7 / CM7 / Em7 / D7 】というコード進行があったとします。
これを度数表記のコードに変換してみましょう。
まずは Key:G (Gメジャースケール)の構成音を思い出してください。 (わからない方は後で、四度圏やメジャースケールのページをご覧ください。)
そう、構成音は【 G A B C D E F# 】ですね。 これを、ⅠM7、Ⅱm7…と当てはめていくと以下のようになります。
これで、Key:Gのダイアトニックコードが分かるようになりました。
これを元に先ほどの【 GM7 / CM7 / Em7 / D7 】のコード進行をアナライズしていきましょう。
当てはめたら簡単です。
当てはめた結果、【 ⅠM7 / ⅣM7 / Ⅵm7 / Ⅴ7 】 このようにアナライズできました。
これがアナライズの1歩目です。
最後に
アナライズの1歩目はお分かりいただけたでしょうか?
今回はここまでのご紹介ですが、ここから各コードがどんな役割するのか奥まで掘り下げて行きます。 また、機能を知ることによって作曲やアレンジにも役立てることが出来ますので、ぜひそちらもご覧になってください。
もし、ご自身でアナライズしてみたい曲が有ったら是非アナライズしてみてください。
その過程でダイアトニックコードに属さないものもいくつか出てくるかもしれません。
おそらく、それらのコード進行は「ノンダイアトニックコード」や「転調」を使っているのだと思います。
今はまだそのコードがなんの機能を持っているのかわからないかもしれませんが、「何度の何のコードなのか?」を調べるだけでもいい勉強になります。
まずは「やってみる」が理論を学習することには大切な事だと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。